忘れられない光景がある。
貯金を切り崩す生活をし続けて一年少し経った時。
まったく先の見通しが立っていない時だった。
誘われて行った小さな花火大会で見た花火。
芸術的でもないし、ほんの10分程度で終わってしまった。
写真は撮らなかった。目を凝らして、ただただ夜空を見上げ続けていた。
あの夜の花火の美しさは今も脳裏に焼き付いている。
重苦しかった気持ちがすっと軽くなったのを覚えている。
それから数か月後、あれよあれよと環境が変わった。
思い描いていた形とは違ったが、ともかくも明るい場所に出ることができた。
今また、頭の上を暗いものが覆っている。
そんな時、また花火があがった。
忘れられない花火の光景がまたひとつ。
ありがとうございます、江頭さん。
明日はきっと昨日よりよくなるはず。