徒然なるままにその日暮らし

なんか書いてます

「日本語のレトリック-文章表現の技法」

タイトルに惹かれて手に取った本。

内容はタイトル通り、レトリックについて。

レトリックの種類、文例が30紹介されている。気になるレトリックを目次から拾い読みするもよし。巻末には本書で紹介されたレトリック30種類の簡単な説明がまとめられている。

岩波ジュニア新書とあって、読者対象は中学、高校生ぐらいだろうか。

とっつきにくい文章表現の世界を例文をまじえて易しく解説している。

これくらいがちょうどいい。あんまり専門的すぎると頭が痛くなる。

 

気になるレトリックを目次から拾い読みできると書いたが、ぜひ「はじめに」には目を通してほしい。「はじめに」を読んでおくことで、「レトリックを文章に生かす」という章の内容が理解できる。まるでマジックの種明かし、本書で紹介されたレトリックの数々が「はじめに」にちりばめられていたことが明かされる。まさに「レトリックを文章に生か」した例に最後に出会うのだ。

 

読後に自分の文章に学んだ技法を生かせるかどうかは……。努力はします。意識は……しないと思う。頭の隅に置いてはおくだろうけども、無理にこの技法を、とはならないだろう。文章は(種類にもよるが)、私は楽しく書きたい。

 

さて、こういった参考書?的な本を読むもうひとつの楽しみ。

例としてとりあげられた文章を含む作品を後追いで読むこと。

読んだことのある作品は今一度、レトリックに注目して読んでみたいと思ったし、読んだことのない作品は読みたいと思った。こうして私の読書の裾野がひろがっていく。これが本を読むこと、読書の楽しみ。